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2013年07月29日 テクノパークで自動車生産支援 - 豊田通商

 

  豊田通商が、自動車部品サプライヤーの生産を支援するためインドネシアでテクノパーク事業を立ち上げた。同国は域内随一の市場規模で、エコカー政策などで 今後も右肩上がりの拡大が予想される。自動車各社が生産体制を拡充する中、サプライヤーの進出と生産をフォローするとともに、日系自動車メーカーの現地調 達率の引き上げに貢献していく考えだ。
 ジャカルタの東方60キロにあるミトラカラワン(KIM)工業団地に事業会社TTテクノパーク・インド ネシアを設立し、これまでに第1~2期分のレンタル工場を建設した。敷地面積は全体で15ヘクタール、第3期分も近く完成の予定で、工場建屋は合計6棟と なる。1棟当たり面積は1万5000平方メートルで、1区画が約3000平方メートル。これまでにのべ10社が入居、最終的には約20社の入居を予定して いる。周辺にはトヨタ自動車やダイハツ工業、日野自動車といったトヨタグループの関連工場が集積しており、その他二輪車・四輪車メーカーなどとも高速道路 を利用してアクセスがしやすい。

もの作りに専念できる環境を用意

 テクノパーク事業は、工場 の賃貸だけでなく、進出前の会社設立手続きからその後の人事・総務、財務・経理といった事務サービス、通勤バス、給食サービスなどを提供するもの。進出各 社の初期投資や固定費を軽減するとともに、現場以外の業務を請け負い、サプライヤーがもの作りに専念できるような環境を用意する。
 こうした事業 の背景には、ここ数年、従業員数100人に満たないような中小企業においても、現地への進出ニーズが高まっていることがある。1次請け企業の海外進出は 1980~90年代にさかのぼるが、自動車業界の海外シフトが鮮明になる中、2~3次請けも国内だけでの対応が困難になりつつある。ただ、中小メーカーは 海外事業が初めてというケースがほとんどで、テクノパーク事業はこうした企業のノウハウ・人材不足などをフォローして、海外事業への敷居を引き下げようと するものだ。
 現地のテクノパーク内には管理事務所があり、ここで入居各社への事務サービスを行っている。豊田通商の専門スタッフが経理業務や ITサポート、販売促進サポートなどの業務にあたるほか、食堂や清掃、現地の宗教に根ざしたお祈り部屋といった共有サービスを提供。また、豊田通商グルー プとして設備機械の輸入や原材料、ユニフォームの調達や物流といった生産現場のニーズにも対応し、現地事業を全面的にサポートする。企業のさまざまな悩み やニーズに対応できる点は、海外でのノウハウやネットワークを持つ総合商社の強みといえるだろう。

企業進出見越して先行投資

  豊田通商のテクノパーク事業は、インドやタイでも展開しており、各地の事業環境や顧客ニーズに合わせたサービスを提供する。インドはバンガロールで 1998年から開始。現地では工業団地や電力といったインフラが未整備だったことから、小規模工業団地を整備し、発電機などを設置したうえで、工場・事務 所賃貸や食堂運営サービスなどを行う。またタイでは、ラヨーン県のイースタンシーボード工業団地内で2002年から事務系サービスを提供している。
 インドネシアの事業は、トヨタグループの増産スケジュールを勘案して先行投資した形だ。部品メーカーがいつ頃進出してくるのか、どのようなニーズが出てくるのか、また同国の工業用地の不足も予測できたため、2011年に現在の土地を確保して事業を開始した。
 テクノパークでは、ものづくりに専念できる環境のほか、さまざまなメリットが挙げられる。中でも、現地事業の準備から操業開始までの期間が短いことには評価が高く、自動車生産を支えてきた豊田通商の強みがいかされている。
  一般に、単独で進出する際には準備期間に2年程度かかるとされるが、テクノパークでは最短9カ月ほどで進出が可能。豊田通商は、事業化調査(FS)や会社 設立だけでなく、工場の内装、設備の輸入・据え付け、原材料の納入などを一貫してフォローし、効率的なスケジュール管理を行う。それぞれを個別にやると日 程管理がバラバラになり、作業は断続的になりがちだが、一括して請け負うことで最短の日程を実現する。
 また、自動車関連企業が集積していること は営業面でもプラスだ。テクノパークでは系列の枠を越えて、切削やプレス、金型といったさまざまな業種が入居しており、大手メーカーにとっては1カ所で多 くの企業を見ることが可能。日本では系列内での取り引きがほとんどだが、ここではこの垣根がなく、部品メーカーにとっても大手メーカーにとってもマッチン グの機会が広がる。

メコン地域への展開も視野

 豊田通商は、テクノパーク事業のメコン地域での展開も検討中だ。域内では、産業のタイ偏重が周辺国へ拡散する動きがあり、中小企業の進出ニーズも高い。
  またインドネシアでは、国内最大の自動車部品メーカー、アストラオートパーツ社の株式4.9%を取得することを決め、自動車関連事業をさらにてこ入れする 考え。このほか、ジャカルタ東部ではホテルレジデンスを開発・運営する予定で、客室180室を整備して日本式サービスを提供する。現地では日本からの出張 者や駐在員向けの宿泊施設が慢性的に不足しているといい、「住」の面からも生産活動を支援していく。

 

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