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2013年04月08日 ニコンが経済特区に工場進出

 

3 月1日のニコン(7731)本社の経営会議は、1年以上にわたる慎重な審議を経て、ラオス中部のサワン・セノ経済特区に工場進出する決定を下した。同18 日には、サワン=セノ経済特区ブアカム・シスラット総裁より、ニコンタイの村石信之社長に投資ライセンスが交付された。投資申請書の提出と交付が同じ日に 行われるという迅速さは、ニコン進出に寄せるラオス政府の強い期待の表れとも言える。
 ニコンラオスの資本金は600億キープ(1円=78キープ換算で7億7000万円)、工場のオペレーターは今年800人からスタートし、来年後半には1600人に増強する。デジタル一眼レフ普及機をラオスで組み立てるが、最終工程はタイで行い完成させる。
 ニコンのラオス進出の背景は何か。第1に、タイのロジャナ工業団地のニコンタイが2011年の洪水で被害にあったことは大きな進出動機だ。ロジャナにいる限り、今後も洪水の被害にあわないという保証はなく、いつも不安がつきまとう。
  第2に、2012年4月からバンコク地域の最低賃金が300バーツ/日と48%も高騰、加えて2013年1月から全国の最低賃金が一律300バーツ/日に 引き上げられた。都市と地方の賃金格差が消滅した以上、工場をバンコク地域から地方都市へ展開は意味をなさなくなった。
 第3に、労使紛争の発生が皆無というのもラオス投資の最大の魅力である。
  第4に、ラオスの魅力は電気料金の安さだ。タイに工場をかまえる日系企業は周辺諸国に目を向ける。ニコンはまずカンボジアを調査したところ、カンボジアの 20セント/kwh(キロワット毎時)に対し、ラオスは6セント/kwhと、カンボジアの3分の1の安さだ。ニコンラオスが使用する電力は2年目から平均 2メガワットと推定されるため、ラオスで操業すれば、年当たり204万9600ドル(約1億9266万円)の節約が可能となる。CLM諸国の中では、ミャ ンマーが話題沸騰しているが、停電が頻発するため、電力多消費型の製造業には向かない。
 第5に、両国の言語障壁の低さが挙げられる。ラオス語と タイ語は、東京弁と東北弁の関係に似ている言語である。ラオスに進出した外国企業は、タイのマザー工場でラオス人オペレーターの研修を「タイ語」でできる うえ、タイマザー工場のトレーナーをラオス第2工場に派遣し、「タイ語」で指導できる。
 最後に、ラオスの経済特区の与える恩典は、近隣諸国の中 で最も優遇されたものである。サワン・セノ経済特区に入居することにより、①利益が計上できた年から10年間の法人税免税、その後8%、②建設資材・工場 機械の輸入関税免税、付加価値税の免税、③材料・パーツの関税免税、付加価値税の免税、④外国人・ラオス人被雇用者を含むすべての社員の個人所得税は一律 5%等――の恩典が与えられる。
 ニコンは、3月22日に鍬入れ式を行った。25日から工場の建設が開始され、完成は今年8月末、9月の操業を目指す。

JICAラオス計画投資省上級顧問 鈴木基義

 

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