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2013年09月09日 快適さ増したマンダレーへの移動

 

 ミャンマー最大の都市であるヤンゴンと、新しい首都ネーピードー、そして国内第二の都市マンダレー。この3つの都市を結ぶ高速道路が完成したことで、陸路の移動はそれ以前と比べてだいぶ快適になった。
  一昔前、ヤンゴンからマンダレーへ移動するときに使えた道は、バゴーやタウングーといった地方都市を経由して北上する国道1号線のみ。道幅が不十分な区間 や舗装の崩れた箇所が多く、当然、速度は上げられない。そんな道を、日本製の中古バスで10~12時間かけて移動するのが常だった。
 ところが、 高速道路の完成で状況は一変。大部分はコンクリート舗装であるものの、高速走行が可能になった。ヤンゴン~マンダレー間の所要時間は8~9時間程度に短 縮。走行しているバスも、スウェーデンのSCANIA社や中国製の新型車に置き換えられた。バス会社間のサービス競争が発生したことで、快適性は見違える ほどに向上している。例えば、3列シート仕様の高級車に乗れば、まるで旅客機の機内のように、映画や音楽を楽しめる多機能ディスプレイがセットされている し、軽食も提供される。これで料金は1万8000チャット程度。
 走行時間が短縮できるようになったことで、地方都市へのアクセスも改善。今までは、直通のバス路線がなかった都市にまで、ヤンゴン発の夜行便で行くことができるようになった。交通網の充実は、ここ数年の変化の中でも、特に歓迎すべき変化の一つだ。

安全面への配慮は不十分

 とはいえ、ミャンマーにおいて産声を上げたばかりの長距離高速移動は、まだまだ多くの問題を抱えている。
 最大の問題は、安全面への配慮が不十分であることだ。高速運転に不慣れなドライバーが多いことや、道路の構造上の問題があること、高速道路上に休憩可能なドライブインがわずか2カ所しかないこと等々の理由により、事故が絶えない。
  先日、知人宅を訪ねたところ、近所から葬式の告知が回ってきていた。何でも、高速道路を走行中の横転事故が原因で亡くなったのだという。そのひと月ほど前 には、新聞の1面に、高速道路上で横転したバスの写真が大きく掲載されていた。何度か利用したことのある会社のバスだった。
 このような事故が頻発することから、いつしか新聞紙上では「デス・ハイウェイ」なる不吉な名前で呼ばれるようになってしまった。当局が危険個所の改修や、ドライブインの増設に乗り出してはいるが、まだ根本的な解決には至っていない。
  何より、運行当事者の意識が相変わらずのままである。先日乗ったバスの運転手は、高速道路を走行中にもかかわらず、携帯電話での通話を延々と続けていた。 バス会社への不信感ばかりが募るような光景である。新型車が増えたおかげで、シートベルトはきちんと着いていることが不幸中の幸いだが。物質的な面ばかり でなく、人の命を尊重する文化も発展してくれることを願わずにはいられない。

上智大学大学院 石川和雅

 

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