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2014年01月06日 宣教師シャドソンの影響

 

  2013年も残りわずかとなった12月初頭、ヤンゴンにあるバプティスト教会はかつてないほどの賑わいを見せた。アメリカン・バプティストの宣教師である ジャドソンが1813年にミャンマーの土を初めて踏んで、今年で200周年。その記念すべき年を祝う記念行事が開催されていたのである。

 ミャンマーのキリスト教徒は、ローマ・カトリック以上にプロテスタント、とりわけバプティストの信徒が多い。19世紀以降、宣教師の活動を通じて、主に少数民族の間に広まった。そのため、ヤンゴンにはカレンやカチン、チンといった民族ごとのバプティスト教会も存在する。
  200周年記念行事も、少数民族の教会単位で開催される行事と、ミャンマーのバプティストを統括するミャンマー・バプティスト協議会で開催される行事と が、それぞれ企画されていた。ただし、開催地はほぼヤンゴンに限定されており、行事に参加するため全国各地から少数民族のバプティストがヤンゴンに集結し た。
 ヤンゴン市内にあるカチン教会の記念行事には、数千人規模の参加者が来訪。教会内は人で溢れ返っていた。ヤンゴン市街地を歩くと、著名なレ ストランなどで地方からやってきた少数民族の一団に度々出くわした。行事の参加者が、あわせてヤンゴン観光も満喫していたのだろう。このように、各地から 大量の人を集められる行事は珍しい。日本ではそれほど意識されないが、少数民族社会におけるバプティスト、そしてジャドソンの存在の大きさを痛感させられ る出来事だった。
初の緬・英辞典を編集
 しかし、ジャドソンの名前はミャンマーの学術界にも深く刻まれている。例えばジャドソンは、初の ミャンマー・英語辞書を編集した人物である。また、ミャンマーの最高学府として長くその名を知られたヤンゴン(ラングーン)大学。イギリス植民地統治下の 1920年に設立されたこの大学は、アメリカン・バプティストが設立したジャドソン・カレッジを前身の1つとする。今もヤンゴン大学のキャンパス内には ジャドソン記念教会が存在しているが、これはその名残である。
 奇しくも200周年記念行事と時を同じくしたこの12月。ヤンゴン大学は、軍政時 代の間停止させられていた学部生教育を再開し、各専攻に新入生が入学した。一時期は廃墟のように閑散としていたキャンパス内が息を吹き返し、若い学生の往 来が見られるようになった。復活したヤンゴン大学に対する海外からの関心も高い。欧米・日本・韓国などの大学との提携協定締結のニュースが、連日矢継ぎ早 に報道されている。
 空高くそびえるジャドソン記念教会の前には、ジャドソンの来緬200周年を記念した石碑が立てられていた。これから100年、200年後。ジャドソンの来緬200周年を記念する年に再出発したヤンゴン大学は、どのような歴史を刻んでいくだろうか。

上智大学大学院 石川和雅

 

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