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2014年01月14日 元旦とカレン新年祭が重複

 

  2014年の1月1日は、ちょっと特別な「元旦」の日だった。奇しくもこの日、ミャンマーの主要少数民族の1つであるカレン族の「新年祭」も巡ってきたの である。カレン暦の新年は、日本の旧暦のように太陰太陽暦によって決まる。そのため、西暦(グレゴリオ暦)上の特定の日に固定されることなく、毎年微妙に 前後しての開催となる。今年のように、西暦元旦にちょうどかぶったのは非常に珍しい現象だ。

 ミャンマーでは、西暦の元旦を公休日として認 定していない。だから、例年であれば1月1日も通常通り学校も仕事もある。だが、カレン族新年祭の日はれっきとした赤丸の公休日だ。ミャンマーに於ける 2014年の1月1日は、西暦の元旦によってではなく、カレン族の新年祭によって休日となったわけだ。
 ミャンマーの少数民族それぞれが、独自の暦と新年をもつことは珍しくない。カレンの新年祭はその中でも一層盛大な新年祭が行なわれることで知られ、今年もヤンゴン市内各地を始め、カレン州内でも記念行事が一斉に挙行された。
  筆者はヤンゴンでの生活を始めて以来、ヤンゴン空港近くにあるアーレイン・ンガーシンパゴダ境内で開かれるこの行事に毎年参加しているが、その賑やかさは 年々拡大しているようだ。報道によると万単位の動員力があるらしい。かつて軍政時代には活動の制約が多かった少数民族の文化活動が着々と力強さを増してい る。
西暦の新年やクリスマスも普及
 一方、ミャンマーに紹介されてまだ日が浅い西暦の新年も、昨年より認知度が高まっているようだ。12 月31日の大晦日の日には、馴染みのミャンマー人が「ハッピーニューイヤー」だからといって、簡単な麺料理を御馳走してくれた。新年記念の特売セールやカ ウントダウンライブも、すっかり定着してきた感がある。
 面白いのは、西暦の新年をよぶ単語はあくまで英語の「(ハッピー)ニューイヤー」であっ て、この日をミャンマー語の「新年」という言葉では呼ばないのである。ミャンマー語の「新年」は、あくまで毎年4月に開催される水祭りの時期だけだとい う。伝統的な暦に根差す年中儀礼とはあくまで別物、という理解なのだろうか。
 立場としてはクリスマスも似たようなところがある。ミャンマーのク リスマスも日本など同じく、宗教的な行事というよりは商業的な雰囲気づくりのために活用される傾向が強い。若者の間では、本来の意味は知らないものの、と りあえず楽しみのある日として認知されているようである。
 このようなクリスマスの受け入れられ方に、熱心なキリスト教徒は眉をひそめている。クリスマスの日に会った少数民族キリスト教徒の青年は、「クリスマスはケーキを売るための日ではない」と言って、本来の宗教的な意義を熱っぽく語っていた。
 海外との交流の急速な進展と、少数民族の活動の拡大とによって、ミャンマーの1年を彩る年中儀礼は大きな変化の波に洗われ始めたようだ。
 
上智大学大学院 石川和雅

 

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