住友商事株式会社 様

住友商事株式会社 様

「総合力」で工業団地事業


タンロン・インダストリアルパーク(TLIP)
 住友商事(8053)は、インドネシア、フィリピン、ベトナム等のアセアン各国で工業団地ビジネスを展開する。現地では最上級のハード・インフラを提供するとともに、進出前のFSから現地法人設立、進出後の労務や税務、現地調達など様々な問題の解決にも協力し、進出企業の事業活動を全面的にサポート。「ご契約頂いた時が、お付き合いの始まり」をモットーに、工業団地の開発・販売にとどまらず、進出後の操業支援までをスコープに入れ、長期にわたりきめ細かなサービスを提供する。また、進出企業の部材調達や製品の販路開拓等の面でも商社機能を提供し、各工業団地内には自社が運営する物流センターも完備する。不動産開発業者には難しいこうしたサービスは、商社ならではの「総合力」の発揮といえる。

 

 アセアン地域での工業団地事業は、プラザ合意後、日系企業の海外進出が本格化するのに合わせ1986年にタイで工業団地の販売代理業務を開始したのがはじまり。90年には自社で初めて、インドネシア西ジャワ州に同国初の民間外資工業団地となるイースト・ジャカルタ・インダストリアルパーク(EJIP)を開発した。EJIPは、折からのインドネシア投資ブームにも後押しされ、主に電気・電子関連企業などが入居し96年に完売。これを受け、96年にはフィリピン・バタンガス州でファースト・フィリピン・インダストリアルパーク(FPIP)を、97年にはベトナム・ハノイ市でタンロン・インダストリアルパーク(TLIP)を立て続けに設立。TLIPには大手日系企業が多数進出し、08年度の年間輸出総額は28億5000万ドルとベトナム全体の4.6%を占め、地域の一大生産拠点となっている。

 

 進出国の政情、経済動向、社会情勢等、様々なリスクを伴う工業団地事業だが、住友商事は進出国の成長とともに息の長いビジネスを志向する。「アジア通貨危機、スハルト政権の崩壊、フィリピンの政情不安など、事業は時々の外部環境に少なからず左右されてきた」(海外工業団地部)が、アジアの高い成長ポテンシャルの中、今後とも同地域における日系企業の投資意欲は高いとみる。「開発ニーズのある新興国で、現地で最高レベルの操業環境を提供する」(同)とともに、団地周辺の地域社会との共生や環境への配慮も欠かさず、現地での事業基盤を築いてきた。

 

 直近では09年11月、ベトナム北部のフンイエン省に第二タンロン工業団地(TLIPⅡ)を竣工し、すでに6社が入居。タイでは、08年からアマタ・ナコーン工業団地、アマタ・シティ工業団地の販売代理業務を開始し、将来は、新規工業団地の展開先としてインドなども視野に入れ、日系企業のアジア進出を支援していく考えだ。(M)