日本とミャンマーの架け橋に

日本とミャンマーの架け橋に

ミャンマー元日本留学生協会
代表
MYINT WAI 氏



聞き手 編集局長 島田一

――MAJA(ミャンマー元日本留学生協会)とは…。

MYINT MAJAは2001年12月10日に設立した。最初のメンバーは49名で、彼らはJICAなどの職員として日本で働いていたり、あるいは神戸大学などの大学留学生だったり、日本での生活経験を持つ人達だ。現在の会員数は1259名にまで拡大し、そのうち、日本に6カ月以上滞在した経験のある667名がフルメンバーとして一つの組織になっている。

――活動内容は…。

MYINT まず、日本へ留学するための試験を日本大使館と共同で行っている。試験は6月と11月の年2回行われ、この試験に合格すると、ミャンマーから日本の大学への留学が可能となる。 その留学費用はJASSO(日本学生支援機構)の奨学金によって支援されている。また、年1回、日本大使館とMAJAとJASSOの3機関共同で日本語能力試験を実施している。その他にも、日本語スピーチコンテストや日本文学翻訳コンテスト等、日本とミャンマーを結ぶための活動を行っているが、なかでもMAJAが一番力を入れている活動は、ミャンマーにおける日本語教育だ。現在では、日本人の教員も招いて日本語学校を開き、レベル別にクラスを分けてミャンマーの人達に日本語を教えている。この活動は週6日行っている。

――学校を運営していく費用は…。

MYINT 先生はボランティアだ。生徒たちからは授業料として1コース(約14週間)7000チャット(約700円)をもらっているが、それは先生達の交通費や書類コピー代等に充てられている。生徒の募集は新聞広告やチラシ配布、MAJAメンバーの口コミなどで行っている。この学校を始めてから約5年になるが、これまでに、年に約100人がこの学校を卒業している。

――MAJAの活動はボランティアで行われている…。

MYINT MAJAのメンバーは、仕事が欲しいとか、お金があるからという理由で日本語学校に教えにきている訳ではない。自分の努力によって習得した日本語能力を生かしたいと思っている。日本語をミャンマーで広めようと思っても、私一人ではできない。きちんとした日本語能力を持つ人達が、MAJAセンターに来て、日本語を学びたいという意欲を持つ生徒に教えていくことが重要だと考えている。

――他の日本語学校との違いは…。

MYINT 我々の学校にきている生徒は普通の生徒ではない。たとえば他の学校では5万チャット(約5000円)の授業料であるのに対し、我々の学校は2万チャット(約2000円)であり、その2万チャットも紙代や印刷代のためだ。MAJAはボランティア組織であり、皆さんがより良くなるために存在している。営利主義になってしまってはその存在意義はなくなってしまう。しかし、現実問題としては教室の賃料や光熱費などで毎年赤字の状態だ。日本のホンダ自動車なども資金支援をしてくれているが、それでもまだ足りない。

――MAJAに賛同して、資金援助してくれるところが必要だ…。

MYINT 日本からのODAの支援などを受けて、私は今後、MAJAをもっともっと拡大させて、高校や大学まで作りたい。しかしそのためには、これまでのように、寄付などよる資金援助ばかりに頼っていてはいけないと認識している。

――MAJA大学の設立を実現させるためには、具体的な計画を立て、段階を追って作り上げていかなくてはならない…。

MYINT 大学を設立するためには、資金計画や土地や建物の問題などを整理していく必要がある。まずは、今後3年間の計画をしっかりたてて、最終的な大学設立に向けての道のりを着実につくって進めていく。次ぎに、MAJAメンバーの肩書きを整理して、このメンバーがこれまでに如何にすばらしいことを成し遂げ、今後もさらに偉大な事業に取り組んでいくつもりであるということを、世界中の人々にアピールしていく。そして、MAJAの活動を日本でもっともっと宣伝していくために、例えば、MAJAの主催で、日本人に対するミャンマー語の検定試験を実施するようなことも必要ではないかと考えている。

――日本にミャンマー語を広めていく…。

MYINT 例えば、在日ミャンマー大使館とMAJAが協力して、東京でミャンマー語の試験を行い、それが多くのメディアに取り上げられれば、MAJAの知名度も上がるだろう。試験の成績優秀者には、実際にミャンマーにきてもらう機会を作る。例えば、ミャンマーの文部科学省等による表彰式という名目でも良いだろう。そういうことを重ねながら、日本とミャンマーの交流をもっともっと深めていきたいと考えている。

――MAJAが、日本とミャンマーの架け橋になる…。

MYINT MAJAでは語学だけでなく、たとえば日本企業がミャンマーへの投資を考える際に、例えば、日本企業側の100%投資とする場合や、または、ミャンマーの会社と合弁で手続きをする場合など、ケース毎に注意すべき事をアドバイスするような活動も行っている。逆に、たとえば日本で生活しているミャンマーの人たちに日本のビジネスを教えるようなことも出来るのではないかと考えているところだ。とはいえ、在日ミャンマー大使館や、在ミャンマー日本大使館などと相談しながら、着実にMAJAの活動を広げて生きたいと考えている。(了)